東京都自転車点検整備指針 『日常的な点検整備』編

東京都において去る7月1日に施行された「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」では、自転車利用者は、東京都が定める「自転車点検整備指針」を踏まえて点検整備を行うよう努めなければならないこととされております。

>> 自転車点検整備指針

この「自転車点検整備指針」の中では、『日常的な点検整備』と『定期的な点検整備』が定められており、今回取り上げる『日常的な点検整備』とは、自動車などにおける日常点検整備(1日1回、運行開始前に行うべき点検)に相当する、日常的に自転車を運転している人であっても毎日最低限これくらいの点検は行っておきましょうねといった性質のものと思われます。

以下、指針に掲げられた順番で、その点検項目をご紹介しながら、個人的に感じたことを書いて参りたいと思います。(なお、米印のある項目(その部品等がある場合に点検整備を行うとされている項目)については、割愛いたします。)

■ブレーキ

・前ブレーキレバーを人差し指と中指で強く握って作動させた上で、自転車を前に押し、前車輪が回るか確認する。
・後ブレーキレバーを人差し指と中指で強く握って作動させた上で、前方の水平な位置に置いたペダル上に体重をかけ、後車輪が回るか確認する。

(感想)
 まぁ点検方法の一つとしてはアリかなと思いましたが、どれくらいの力で押すか、どの程度の体重をかけるのかが極めて分かりにくいので、ちょっと不親切に感じました。
 特に後ろブレーキの点検は、軽く体重をかける程度でいいなら良いのですが、全体重をかけるとなると、なかなかアクロバティックなことになりますよ(笑)。指針作成に携わった都庁職員が、実際に自分でやってみたのかどうか、甚だ疑問でございます。

■タイヤ

・自転車に乗車した状態で、接地している部分の長さを確認する。
・異物が刺さっていないか確認する。

(感想)
 自転車に乗った状態で接地部分の長さを確認するのは・・・無理でしょう(笑)。実際にやってみたのですが、無理でした(特に後輪)。指針作成に携わった都庁職員が、実際に自分でやってみたのかどうか、甚だ疑問でございます。
 それに、接地部分の長さに、乗車した状態でも分かるほどの明らかな異常が見られる場合、おそらくもう何日も前に空気不足に陥っていたということになると思います。何も点検しないよりはずっとマシでしょうが、ちょっとこの方法では異常に気付くのが遅れてしまうように思えてなりません。
 それよりも、単純に「タイヤをつまむ」の方が分かりやすいような気がします。

■ハンドル

・上下左右に動かし、がたつきや緩みがないか確認する。

(感想)
 ハンドル取り付け部の締め付けは、そう簡単に緩むものでもないでしょうし、昨日までちゃんと付いていたのが今日はガタガタだなんとことも考えにくいので、1か月毎などといった間隔で確認するならまだしも、日常点検でとなるとちょっと過剰に感じます。

■前照灯

・点灯させ、明るさを前方から確認する。

(感想)
 ライトは、昨日まで全く問題なく点灯していたからといって今日もちゃんと点灯するとは限らないものなので、これは妥当と思います。
 ダイナモ式の場合は、ちょっと大変かもしれませんが・・・。

■尾灯

・点灯させ、明るさを後方から確認する。

(感想)
 前照灯に同じです。

■後部反射器材(その他、側面反射器材、ペダル反射器材)

・ライト等の光を照射し、その反射光の明るさを後方から確認する。

(感想)
 反射器材の反射性能そのものは、そうそう失われるものではないので、『日常的な点検整備』としては、汚れや破損、汚損など、日常的に発生し得る反射性能に影響する事象に関する点検程度で良いのではないかと思います。
 それに、昼間に点検するとなると、ライトで照らしてもなかなか反射光が分かりにくいような気もするのですが・・・。

■サドル

・サドルポストに刻まれた「はめ合わせ限界標識」が見えていないか確認する。
・上下左右に動かしたり、水平方向に回し、がたつきや緩みがないか確認する。
・サドルにまたがってハンドルを握り、乗車姿勢を確認する。

(感想)
 まず、サドルは自転車に乗っているうちに徐々に「下がる」ことはあるかもしれませんが、「上がる」ことはないでしょう。そのため、「はめ合わせ限界標識」が見えていないかという点検は、疑問を飛び越えてナンセンスにすら感じます。
 あと、ハンドルの点検と同様、サドルの位置や締め付けはそう簡単にずれたり緩んだりするものでもないでしょうから、1か月間隔とかでの確認ならまだしも、日常点検としては過剰なものに思えてなりません。

■チェーン又は歯付ベルト

・チェーン又は歯付ベルト(以下「チェーン等」といいます。)を正方向及び逆方向に回転させ、円滑に回転するか確認する。
・チェーンのさびを確認する。

(感想)
 これも、ハンドルやサドルと同じことですが、昨日までちゃんと回ってたチェーンが今日突然に回らなくなるってこともちょっと考えにくいので、やはり日常点検としては過剰に感じます。
 なお、さびのチェックについては、まぁぱっと見れば分かるので、日常点検項目にあっても悪くはないと思いますが・・・どうなんでしょうねぇ。

■警音器

・鳴らして音を確認する。
・上下左右に動かし、がたつきや緩みがないか確認する。

(感想)
 ハンドル・サドル・チェーンと同様に、昨日までちゃんと鳴っていたのが今日突然に鳴らなくなったなんてことは考えにくいので、日常点検としては過剰に感じます。(←だんだん雑になってきて恐縮です。)

■その他

・車体をゆすり、各部品とフレーム等との固定部分にがたつきや緩みがないか確認する。

(感想)
 これも(途中ざっくりと省略)日常点検としては過剰に感じます。(←チョー雑になってしまいかなり恐縮です。)

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コメント

大分県も「大分市自転車走行空間ネットワーク整備計画」なるもの策定した様ですが、「なかなか」の代物です。

http://www.city.oita.oita.jp/www/contents/1374716379626/index.html

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