横断歩行者等妨害等の取り締まり現場に遭遇

本日、仕事の用事で、相模原公証役場に、原付に乗って行ってきました。
で、公証役場の近くと思われる場所で、いつものように[*1]道に迷ってしまいました(笑)。
しょうがない、これは地図を確かめるしかないなと、原付のエンジンを切って歩道に上がり、カバンから地図を出して、場所を確認します。
どうやらUターンしなければならないようです。
ふと気付くと、道路の反対側にお巡りさんが立っており、何やら訝しげな顔で私の方をチラチラ見るのですが、まあそんなことは気にしない。

さて、どうやってUターンしたものかと思ったのですが、すぐ先の方の交差点手前に横断歩道があったので、そのまま原付を押して歩いて行って、その横断歩道を通ってUターンをすることにしました。
そして、原付をえっちらおっちら押して横断歩道を渡っていると、私の進路前方を、一台の自動車が停止することなく通過。
「あーあ、さっきのお巡りさんに捕まっちゃうんじゃないの。」と思ってちょっとニヤリとすると、案の定、さっきのお巡りさんがホイッスルを鳴らしながらその自動車を停めてました。


この自動車のドライバーが犯した罪は、道路交通法第38条から第38条の2まで[*2]の「横断歩行者等の保護」違反であり、反則金制度では「横断歩行者等妨害等」と呼ばれるものになります。
車両の運転者は、横断歩道や自転車横断帯を通っている歩行者や自転車が、自分の車の前に向かって進んできているときや、自分の目の前を通過している最中は、停止しなければならないのです。
簡単に申しますと、車両は、横断歩道や自転車横断帯を渡っている歩行者や自転車の前を横切ってはならないということです。
これに違反すれば、刑事罰としては「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」の対象となり、行政罰(いわゆる青切符)としては普通車の場合で違反点数2点・反則金9千円となります。

そして、この横断歩行者等の保護は、車両すべてに課せられる義務であり、車両の一種である自転車にも、当然に適用されます。
自転車であっても、今日私が遭遇したドライバーのように横断歩道を渡っている歩行者の前を横切ると、取り締まりの対象になり得るわけでございます。
また、自転車には、自動車のような反則金制度はありませんので、取り締まりを受ければ即赤切符、「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」が待っております。
そのようなわけで、道路を通行中、横断歩道が視界に入ったら、次のことに気を配りましょう。

■信号がある交差点を左折するとき

・まずは徐行に移る(左折は「常に徐行」*3)

・距離に関係なく、自分の目の前に向かってきている歩行者はいるか?
 →いたら停止

■信号がない場合

・横断歩道の近くに歩行者はいるか?
 →自信をもって「歩行者はいない」と言い切れるのでなければ、徐行に移る。

・その歩行者は渡りたそうにしているか?
 →自信をもって「ただ突っ立ってるだけだ」と言い切れるのでなければ、停止する。

・横断歩道を渡り始めている歩行者はいるか?
 →停止以外に選択肢はない


そんなわけで、お巡りさんに捕まった自動車を尻目に、横断歩道を渡りきり原付に乗った私、取り締まりの現場を立ち去ろうとしたら・・・、

(お巡りさん)
「ちょっと!こっちこっち!」(と、停止させられる。)
「あんた、住所と名前は?ああ、免許証見せて!」
「あんた、あの自動車から通行妨害を受けた被害者なんだからね!」
「原付押して歩いていたあんたは歩行者なんだから!」
「ああいうドライバーがいるから歩行者が危険な目に遭うんだ!」
「ああどうもありがとうね!」

などと、えらい熱い口調でまくしたててくるお巡りさんから、矢継ぎ早に被害者聴取(?)を受けることとなりました。
うーん、こういう現場に遭遇すると、自分が違反していなくても、ちょっと面倒くさいものなのですね。



*1 いつものように
方向音痴なもので、よく道に迷います。

*2 道路交通法第38条から第38条の2まで
第6節の2「横断歩行者等の保護のための通行方法」内の条項です。

*3 左折は「常に徐行」
道路交通法第34条第1項
--------------------
車両は、左折するときは、(中略)徐行しなければならない。
--------------------

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コメント

初めまして。
自転車愛好家のMAYUと申します。「横断歩行者等の保護」違反、知りませんでした。確かに横断歩道を渡っていて、車に前を横切られた時は「私が急に走り出したら、あの車どうするつもりやったんやろう」と思うことはあっても、「マナーの悪い自動車」程度にしか思っていませんした。

信号の無い横断歩道を歩行者が渡ろうとしている時は、自動車は停止しなければならない、というのは、教習所で習いましたが、そんなことを守っている自動車は見たことがありません。

私も、交差点では気をつけて、弱者優先で行きたいと思います。

私の地域の横断歩道では、まったくといっていいほど警察が自動車の道交法38条違反を取り締まりません・・・・・・なんてことでしょうか!
理事さんがお住みの地域のように、健全な取り締まりがされている環境をこちらでも実現してほしいものです。
しかも、マスメディアは自転車ばかりバッシングして、昔からあるこの道交法38条違反の暴力ドライバーへのバッシング特集なんて全然やらない。自動車の暴力運転のほうが100倍以上危険で、実際の犠牲者数も桁違いなのに、です。

こちらのブログも、日本における自動車優先原理主義的な歪んだ状況を指摘追求してくださっています。本当にありがたいことです。
http://d.hatena.ne.jp/delalte/

県警調査でも、私の体感でも、9割以上もの自動車が、我が物顔で横断歩道を通過していきます。制限速度以下で安全運転という当たり前のことすらしてません。つまり、制限速度無視の暴走行為からの、信号のない横断歩道で停止しないという道交法38条違反をするという、とんでもない二重犯罪走行が蔓延している、ということになります。
なかには、加速して渡らせまいとするドライバーや、私の足スレスレに車体があたるぐらいにまで異常接近するドライバーも居ました、非常に恐怖を感じたものです。日本人は、誠実で真面目で思いやりのあると海外では評判らしいですが、少なくとも、日本人ドライバーはそのイメージの真逆と言えるでしょうね。殺人鬼運転犯罪運転が日常化している。非常に傲慢暴力的で、危険で、実際に多数の死者を出している殺人運転なのですが、取り締まりと罰則を徹底強化する方向でいってこと正しいといえます。
自動車により、年間5000人近い人命が奪われています。『自動車公害』を全国で撒き散らしてもおります。自動車は地域環境を劣悪化し、その重量と占有面積で、著しく危険にしているのです。自動車は極力運転しない、理想的には、所有しない、運転しない
が良心と思いやりのある人間のつとめといえましょう。事故が起きて人命が奪われてからでは遅いのですから、住民の方々がはどんどん道交法38条違反の自動車に対して、警察に通報、取り締まり徹底強化を要請し続けるべきでしょうね。
制限速度以下で安全運転しないドライバー、道交法38条違反の未熟ドライバー、他暴力ドライバー撲滅のために。
事故が起きてからでは、なにもかも遅いのですからね。
人命がかかっているのですから、何も遠慮することはありません。

既にご覧になっていると思いますが

ヨーロッパと日本の自転車事情
http://zuccha.blogspot.com/2011/11/blog-post.html

なるページを見つけましたのでご報告を。
>・自転車を追い抜くときは1.5m以上間隔を空けろ標識。
は日本にも絶対に必要だと感じますね。他にもドライバーや道路行政がお手本とするべき点が多数。やはりヨーロッパは成熟しているなあと感じます。交通弱者軽視蔑視とも言える歪んだ思想が蔓延している日本のドライバー及び道路行政とは比べ物になりません。
日本の市民らも、真っ当な先進諸国の環境に日本を近づけるために警察や役所、議員、公安委員会、教習所等々へ遠慮なく声を届け続けてもよいものでしょう。それが実現するまで。
日本では、あまりに歩行者自転車という圧倒的な交通弱者がないがしろにされています。
自転車が安全安心快適に活用できる環境整備と自動車への規制、制限、取り締まりがあまりにも甘すぎるのです。

MAYU様
佐藤様

横断歩行者等保護義務違反については、スピード違反と同様にほとんど守られていないもののように感じられます。
また、これは個人的な考えなのですが、子どもに対し横断歩道を渡る際に左右確認をさせることが、車両の運転者を甘やかしてきたのではないかと思っております。
本来であれば、歩行者側は横断歩道を渡るときには車両の通行に注意する必要はなく、反対に車両運転者側が横断歩道を渡る歩行者に細心の注意を払わなければならないところ、逆に歩行者側に注意義務があるかのような指導が長年にわたりなされ、その意識も本来の姿とは逆のものになってしまったように思えてなりません。
(ちなみに私は、横断歩道を渡るときは、右も左も確認しません(笑)。)

せがわ和尚さま、返信ありがとうございます。
本来、歩行者等が右も左も見ずに横断歩道を安全に渡れる環境こそが当たり前であり、現状は、自動車運転手らの傲慢で無法者な意識と運転により、弱者の安全が破壊されている。
絶対に許せませんね。

自動車交通犯罪 横断歩道、93%の無関心   横断歩行者等妨害等違反の自動車の多くは、速度超過も併せて犯しているという惨状を、取り締まり強化要請の継続で打破しよう。
http://pon-s.tea-nifty.com/blog/2006/08/zebra_crossing.html
無信号の横断歩道で自動車の9割が減速しない: Vitz and Eco life
http://heritage.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/yomiuri-online-.html
87%が違法運転、というクルマ社会の惨状 ( その他社会学 ) - ujiin - Yahoo!ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/nmiaitjhuaabghna/8409954.html
停止しないドライバーが3割?いやいや、警察を相手に抜け抜けと交通違反を宣言するドライバーが3割ということ。
http://d.hatena.ne.jp/delalte/20130329/1364566973

現在の日本の自動車運転手らのモラルは最悪であり、日本の恥、病巣とさえいえると思います。
本来、弱者の安全な移動権を侵害することなど、絶対に許されないことなのですから。
横断歩道は弱者優先が当然な国からいらっしゃった外国人観光客の安全のためにも、積極的に警察は自動車の速度超過、横断歩行者等妨害等違反の取り締まりを徹底するべきでしょう。

通学路や生活道路での自動車の危険な速度での抜け道利用でも、大勢の犠牲者が出ていますから、積極的に通行規制強化や移動式オービスでの取り締まりもやっていきたいところです。

管理者の承認待ちコメントです。

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