事務局前の自転車横断帯が消えました!

昨日、当JABLaw事務局のすぐ目の前にあった自転車横断帯が、撤去されました!



過去の報道によると、警視庁は、交差点(実際には交差点の外側)にある自転車横断帯を通る自転車と、交差点左折自動車との交通事故を防ぐために、東京都内の自転車横断帯1万か所の撤去をすることにしたとのことです。

なお、自転車横断帯通行自転車と左折自動車との交通事故は、自動車運転者が次の交通ルールを守れば、ほとんど起こり得ないものであります。

・前方の車両(自転車を含む)との車間確保
・左折中はできる限り左側端に沿って徐行
・自転車横断帯を渡る自転車がいないことが明らかな場合を除き徐行
・自転車横断帯を渡る自転車がいたら停止

ここらへんのルールの啓発も、極めて不十分なような気がしますので、並行して周知徹底を図る必要があるのではないかなと感じております。

歩道の自転車マーク表示、かくあるべし?

1週間ほど前に、新宿駅から八王子は高尾駅まで夜通し走る(自転車ではなくマラソンです。)という、名付けて「新宿→八王子ナイトラン」を行って参りました。
詳細・・・というほどでの内容はありませんが・・・は、私のチョー個人的なこちらのブログ記事をご覧ください。

>> 第2回 新宿→八王子ナイトラン

で、このとき、東八道路を通ってきたのですが、ここの歩道には、このような自転車マークの表示があるんですよね。


(平成25年12月26日撮影)

東八道路に限らず、昨今の自転車通行環境整備(笑)では、よくこのように、歩道に法定外の自転車マークをペイントするということが行われております。


歩道でのよくある自転車マークペイント

このペイントには、自転車の歩道における通行位置は歩道の中央から車道寄りの部分である旨を自転車利用者に示すという、そういった効果が期待できるかもしれませんし、実際以前行政機関何か所かにお話を伺った際も、いずれからもそのような目的で設置している旨の回答を頂いております。

ただ、歩道におけるこのようなペイントの存在は、現実には次のような大いなる誤解を与えており、デメリットが甚だしいのではないかとの、強い懸念を抱いております。
  • 自転車マークの部分が自転車専用の通路であるとの誤解
    (実際にはペイント部分も歩道であり、決して自転車専用ではない。)
  • 自転車専用の通路であるため歩行者が通行してはならないとの誤解
    (実際にはペイント部分も歩道であり、歩行者は当然に通行できる。)
  • 自転車専用通路であるため徐行義務を負わないとの誤解
    (実際にはペイント部分は純然たる歩道であり、また普通自転車専用通行帯ではない(後述)ため、歩行者の有無を問わず徐行義務を負う。)
・・・なお、少々道路交通法をご存知である方の中には、「そこは『普通自転車通行指定部分』ではないか?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、普通自転車通行指定部分は標識令[*1]で定められた様式をもって示さなければならず、また東八道路をはじめとする多くの歩道にある上例のごときペイントは法定外表示であるため、そこは普通自転車通行指定部分ではない(=純然たる歩道である)ということになります。


(参考)普通自転車通行指定部分の道路標示の様式

しかしながら、そうは言っても、やはり歩道を通行する自転車利用者に対しては、何らかの方法で歩道における自転車の通行位置を示す必要はあるでしょう。
ではどうやってそれを示せば良いか、それを考えていたところ、次のように、歩道の車道寄りではない部分は自転車の通行が禁止されているという趣旨の表示にすれば良いのではないかと、思い至りました。


歩道の自転車マーク表示かくあるべし!(案)その1

これだと、従来の表示と比べ、車道寄り部分が自転車専用であるとの誤解を与えにくくなることでしょう。

さらに次のように、歩行者はどちら側でも通れるということも表示すれば、なお良いかもしれません。


歩道の自転車マーク表示かくあるべし!(案)その2

あとは、自転車は歩道においては「歩行者がいようがいまいが必ず徐行!」をどのように伝えるかの問題もあるのですが、まぁこれは、東八道路に関して言えばこういった看板がありますので、とりあえずはこういったものなどで啓発が進めばいいなと思います。
・・・ただ実際には、その啓発はほとんど進んでないようでありますが(汗)。


(平成26年1月12日撮影)



*1 標識令
道路標識、区画線及び道路標示に関する命令

東京都自転車点検整備指針 『日常的な点検整備』編

東京都において去る7月1日に施行された「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」では、自転車利用者は、東京都が定める「自転車点検整備指針」を踏まえて点検整備を行うよう努めなければならないこととされております。

>> 自転車点検整備指針

この「自転車点検整備指針」の中では、『日常的な点検整備』と『定期的な点検整備』が定められており、今回取り上げる『日常的な点検整備』とは、自動車などにおける日常点検整備(1日1回、運行開始前に行うべき点検)に相当する、日常的に自転車を運転している人であっても毎日最低限これくらいの点検は行っておきましょうねといった性質のものと思われます。

以下、指針に掲げられた順番で、その点検項目をご紹介しながら、個人的に感じたことを書いて参りたいと思います。(なお、米印のある項目(その部品等がある場合に点検整備を行うとされている項目)については、割愛いたします。)

■ブレーキ

・前ブレーキレバーを人差し指と中指で強く握って作動させた上で、自転車を前に押し、前車輪が回るか確認する。
・後ブレーキレバーを人差し指と中指で強く握って作動させた上で、前方の水平な位置に置いたペダル上に体重をかけ、後車輪が回るか確認する。

(感想)
 まぁ点検方法の一つとしてはアリかなと思いましたが、どれくらいの力で押すか、どの程度の体重をかけるのかが極めて分かりにくいので、ちょっと不親切に感じました。
 特に後ろブレーキの点検は、軽く体重をかける程度でいいなら良いのですが、全体重をかけるとなると、なかなかアクロバティックなことになりますよ(笑)。指針作成に携わった都庁職員が、実際に自分でやってみたのかどうか、甚だ疑問でございます。

■タイヤ

・自転車に乗車した状態で、接地している部分の長さを確認する。
・異物が刺さっていないか確認する。

(感想)
 自転車に乗った状態で接地部分の長さを確認するのは・・・無理でしょう(笑)。実際にやってみたのですが、無理でした(特に後輪)。指針作成に携わった都庁職員が、実際に自分でやってみたのかどうか、甚だ疑問でございます。
 それに、接地部分の長さに、乗車した状態でも分かるほどの明らかな異常が見られる場合、おそらくもう何日も前に空気不足に陥っていたということになると思います。何も点検しないよりはずっとマシでしょうが、ちょっとこの方法では異常に気付くのが遅れてしまうように思えてなりません。
 それよりも、単純に「タイヤをつまむ」の方が分かりやすいような気がします。

■ハンドル

・上下左右に動かし、がたつきや緩みがないか確認する。

(感想)
 ハンドル取り付け部の締め付けは、そう簡単に緩むものでもないでしょうし、昨日までちゃんと付いていたのが今日はガタガタだなんとことも考えにくいので、1か月毎などといった間隔で確認するならまだしも、日常点検でとなるとちょっと過剰に感じます。

■前照灯

・点灯させ、明るさを前方から確認する。

(感想)
 ライトは、昨日まで全く問題なく点灯していたからといって今日もちゃんと点灯するとは限らないものなので、これは妥当と思います。
 ダイナモ式の場合は、ちょっと大変かもしれませんが・・・。

■尾灯

・点灯させ、明るさを後方から確認する。

(感想)
 前照灯に同じです。

■後部反射器材(その他、側面反射器材、ペダル反射器材)

・ライト等の光を照射し、その反射光の明るさを後方から確認する。

(感想)
 反射器材の反射性能そのものは、そうそう失われるものではないので、『日常的な点検整備』としては、汚れや破損、汚損など、日常的に発生し得る反射性能に影響する事象に関する点検程度で良いのではないかと思います。
 それに、昼間に点検するとなると、ライトで照らしてもなかなか反射光が分かりにくいような気もするのですが・・・。

■サドル

・サドルポストに刻まれた「はめ合わせ限界標識」が見えていないか確認する。
・上下左右に動かしたり、水平方向に回し、がたつきや緩みがないか確認する。
・サドルにまたがってハンドルを握り、乗車姿勢を確認する。

(感想)
 まず、サドルは自転車に乗っているうちに徐々に「下がる」ことはあるかもしれませんが、「上がる」ことはないでしょう。そのため、「はめ合わせ限界標識」が見えていないかという点検は、疑問を飛び越えてナンセンスにすら感じます。
 あと、ハンドルの点検と同様、サドルの位置や締め付けはそう簡単にずれたり緩んだりするものでもないでしょうから、1か月間隔とかでの確認ならまだしも、日常点検としては過剰なものに思えてなりません。

■チェーン又は歯付ベルト

・チェーン又は歯付ベルト(以下「チェーン等」といいます。)を正方向及び逆方向に回転させ、円滑に回転するか確認する。
・チェーンのさびを確認する。

(感想)
 これも、ハンドルやサドルと同じことですが、昨日までちゃんと回ってたチェーンが今日突然に回らなくなるってこともちょっと考えにくいので、やはり日常点検としては過剰に感じます。
 なお、さびのチェックについては、まぁぱっと見れば分かるので、日常点検項目にあっても悪くはないと思いますが・・・どうなんでしょうねぇ。

■警音器

・鳴らして音を確認する。
・上下左右に動かし、がたつきや緩みがないか確認する。

(感想)
 ハンドル・サドル・チェーンと同様に、昨日までちゃんと鳴っていたのが今日突然に鳴らなくなったなんてことは考えにくいので、日常点検としては過剰に感じます。(←だんだん雑になってきて恐縮です。)

■その他

・車体をゆすり、各部品とフレーム等との固定部分にがたつきや緩みがないか確認する。

(感想)
 これも(途中ざっくりと省略)日常点検としては過剰に感じます。(←チョー雑になってしまいかなり恐縮です。)

東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例第11条は守れません。

本日、東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例第10条に基づく「東京都自転車安全利用指針」と、同条例第20条に基づく「東京都自転車点検整備指針」が、東京都のウェブサイトに公開されました。

>> 「東京都自転車安全利用指針」・「東京都自転車点検整備指針」

ところで、この条例の第11条には、次のような規定が設けられております。

--------------------
(自転車利用者の技能及び知識の習得)
第11条 自転車利用者は、自転車の安全で適正な利用に必要な技能及び知識の習得に努めなければならない。
--------------------

この条文でいうところの「自転車の安全で適正な利用に必要な技能及び知識」が何なのかは、条例では明確化されておりませんものの、その一つ前の第10条に「自転車の安全で適正な利用に必要な技能及び知識が適切に習得され、 並びにそれらの普及が効果的に行われる」ことを目的に今般の「東京都自転車安全利用指針」を定めることとしていること、またQ&Aにて「自転車安全利用指針を作成し、交通安全課ホームページに公表する予定ですので、それをご活用ください。」と回答していることから、第11条で習得に努めるべき事項とは、すなわちこの指針に書かれている内容であると暗に言っているようなものかなと認識致しております。

しかし、この「東京都自転車安全利用指針」には、注意義務を含め道路交通法上の義務に基づくものでも何でもなく、しかも単なる安全上の話としても大いに疑問に感じる点が、多々ございます。
ざっと読んだ時点でも・・・(以下「東京都自転車安全利用指針」(PDF)と併せてお読みください。)


・停止するときは・・・早めに別表第1に記載した停止するときの合図を行い(P4)

 →その別表第1にある「合図を行う場所:停止しようとするとき」という説明と齟齬がありますが。


・車線境界線で区分けされた道路の部分を 「車両通行帯」といいます(P6)

 →車両通行帯は、あくまで道路標識・道路標示の「車両通行帯」(車両通行帯境界線など)で区分された道路(車道)の部分をいいます。車線境界線は区画線に過ぎず車両通行帯の道路標示ではありません。こんな基本的な誤りを載せちゃいけませんでしょ(汗)。


・車道を通行するときは、車道の左端を通行しなければなりません。(P7)

 →自転車の通行位置は、車両通行帯のない道路(一車線道路・片側一車線道路)であっても、あくまで「左側端に寄って」であり、決して左端ではありません。また、車両通行帯のある道路(片側二車線以上の道路)では、第一通行帯を通ればそれで良く、左側端に寄る義務すらありません。
 (なお、自転車は「左端」という表現がなぜ不適切なのかについては、簡単ではございますが、こちらにも紹介させて頂いて下ります。)


・自動車の交通量が多い場合は、無理をせず、自転車を押して横断歩道等を利用するようにしましょう。(P13)

 →「無理」って何? というか、どういう交通をしようとしている状況を想定しているのか、甚だ不明です。


・踏切では、自転車を押して渡るようにしましょう。(P15)

 →道路交通法上の義務がないのは言うまでもないことですが、安全上の話としてもその必要性を全く理解できません。知識として受け入れられません(笑)。


・・・とまぁ、ざっと読んだ段階ですら、これだけの数、とてもとても「習得に努める」気になれない事項が存在致します。
そのようなわけで、私はとても東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例第11条は守れそうにありません。
法令を守ることの重要性は十分認識しているつもりではございますが、これだけはどうしてもダメです。
何卒、何卒、お許しください(←どなたにともなく)。

自転車通勤者の駐輪場確保義務~東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例施行規則から

東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例の公布とともに、その細部を定める「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例施行規則」が制定されました。

ところで、この条例の中で、東京都の自転車利用者の最も気になる点は、自転車通勤に係る駐輪場確保義務に関する規定かと思います。
この規定は、東京都内の自転車通勤者がいる会社は、自転車通勤者が駐輪場を確保していることを確認しなければならないというものになります。
自転車通勤をされている方の中には、このようなことが規定されることによって、会社側が自転車通勤を認めない方向に動くのではないかと危惧されている方もけっこういらっしゃるようです。
そのようなわけで、今回は、規則に定められている駐輪場確保義務に関する詳細・・・会社側は自転車通勤者の駐輪場確保状況についてどのような方法で確認しなければならないか・・・についてご紹介いたしたいと思います。

条例・規則の原文(PDF)
東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例
東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例施行規則


■自転車通勤に係る駐輪場の確認方法

前述のとおり東京都内の会社などで、自転車通勤者がいる場合には、会社側は自転車通勤者が駐輪場を確保しているかどうかを確認する義務が生じます。
そして、その具体的な確認方法については、規則により、次のいずれかの書面をもって確認するものとされております。。

・駐輪場の契約書等
・自転車通勤者の「申述書」
・その他(笑)

まず、駐輪場の契約書等とは、民間駐輪場の場合には、文字通り契約書ということになるでしょう。
しかし、多くの人はおそらく公営駐輪場を利用されるものと思いますが、公営駐輪場の場合、わざわざ契約書など作りません。
では、公営駐輪場を利用する自転車利用者はどうすれば良いのかと言いますと、求められているものは正確には『契約を証する書面』ですので、定期利用ステッカーや定期利用証明書などでもOKということになります。

次に、自転車通勤者の「申述書」とは・・・これが最も注目すべき点なのですが・・・自転車通勤者自身が「ここに駐輪場を確保しています」といった旨を記載した書面ということになります。
要は、「自己申告でOK」ということです。
会社側としても、自転車通勤者から「駐輪場確保してます」という書面を提出されたならば、それをもって確認義務は果たしたということになります。
何とも、ザル・・・もとい、柔軟な制度ですね。

で、最後の「その他」ですが・・・契約書と自己申告以外に、他にどのような書面があるのかちょっと想像が及ばないのですが、とにかく何か駐輪場が確保されていることを確認できる書面があればそれでOKということになりそうです。
まぁ、ともかく、「その他」の書面も認めることによって、この制度の柔軟性をさらに高めているということになるでしょう。

あと、この確認は、あくまで書面をもって行うということになっております。
逆に言えば、書面さえ確認すればそれでOKということになります。
言い換えれば、会社側は、現地調査などを行う義務までは負わないということになります。

以上のことから、この条例によって会社側に課される、自転車通勤者が駐輪場を確保していることを確認する義務は、かなり簡単に果たすことができるということになります。
この程度でしたら、会社側が自転車通勤を拒む理由にはなりにくいでしょう。
自転車通勤者としても、この程度の簡易さなので、この制度の施行についてあまり心配しなくとも良いように思います。・・・実際のところは、フタを空けてみないと分からないところでしょうが。

なお、上で「自己申告でOK」と申しましたが、ここで虚偽の申告をして、何か問題が生じた場合、状況によっては会社から懲戒処分を受けることとなることも考えられます。
もともとこの制度は、違法駐輪自転車等の対策を目的の一つとして制定されたもの、きちんと駐輪場を確保して正しく申告すべきでしょう。


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